食のセレクトショップDEAN&DELUCAでは多くのチーズを取り扱っていて違いがよくわからない。
結局、何がおすすめなの?
この記事では
元DEAN&DELUCA マネージャーがセレクトしたチーズをおすすめします。
記事の内容
・おすすめチーズ紹介 3選
・チーズとは
・まとめ
まずおすすめするチーズ、3つをご紹介します。
①ロディジャーノ 30ヶ月熟成
②ファットリアビオ 北海道 ブッラータ
③共働学舎新得農場 ラクレット
以上がおすすめするチーズとなります。
・チーズとは
身近に感じる食品「チーズ」、普段そのまま食べることがおおく、おやつとして食べたり、料理に使ったりと日々の生活の中でわりと多くの出番があると思います。
このチーズですが簡単に一言で表すと
「生乳を固めて水分をとりのぞいたもの」
となります。
詳しく説明しますと
温めた生乳にタンパク質を固める酵素を加え、重しをかけてホエイと呼ばれる生乳内の水分を抜くということになります。
いまいちイメージがわかないと思いますのでチーズに関するアラビカの伝説をご紹介します。
チーズの言い伝え
むかしむかし、アラビアの商人が果てしなく広がる砂漠を横断する長旅に備え、羊の胃袋で作った水筒に乳を入れ、ラクダの背にくくりつけ旅に出ました。暑い砂漠を歩き、疲れたので乳でのどを潤そうと水筒をあけると、そこには乳はなく、白い塊と透明な液体が出てきました。おそるおそる食べてみるとこれがとてもおいしかった。
いかがでしょうか。少しはイメージができましたでしょうか。
・「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」
チーズには大きく分けて2種類あります。
それは「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」です。
ナチュラルチーズとは
牛や山羊や羊等の乳に、乳酸菌や凝乳酵素(レンネット)を加えて、乳成分(たんぱく質)を凝固させて凝乳をつくり、そこからホエイ(乳清)の一部を取り除き、乳酸菌やカビ等の微生物で発酵・熟成させたものです。
プロセスチーズとは
ナチュラルチーズを砕き、たんぱく質を溶かす働きのある乳化剤を加えて、加熱・溶融・乳化し、再び成形し冷却したものです。
加熱により、熟成に関与する微生物や酵素の働きを止めていますので、保存性に優れ、品質が安定しています。
チーズというものが少しでもご理解いただけましたら嬉しいです。
ではここからはおすすめチーズの紹介をしていきたいと思います。
①ロディジャーノ 30ヶ月熟成 150g
原産国:イタリア
原材料:生乳、食塩
およそ1000年前から北イタリアのロディー地方で作られているイタリアを代表するチーズです。雄大な牧草地でそだった牛の旨みたっぷりのミルクから作られた農家製のチーズはくせがなく食べやすいので、大きめにかち割って、そのままおつまみに最適です。プロシュートの上に削って、バルサミコを掛けても絶品です。
・ロディジャーノ
「ロディジャーノ」は1000年以上の歴史を持つチーズですが,現在ではイタリア4ヶ所でしか生産されていません。一定の味と品質を保つために生産管理が徹底されており、1日に12個しか生産されない希少性の高いチーズです。深い甘みと非常に香ばしい香りを持ちます。
ロディジャーノは「パルミジャーノ・レッジャーノ」の原点と言われるチーズです。
・おすすめの食べ方
食べる15分前に冷蔵庫から出して常温に戻すとより風味を楽しめます。お酒のお供にはそのまま一口大にカチ割って食べます。またパスタやサラダ、スープなどに振り掛ける際は、食べる直前にすり下ろすのがおすすめです。
新鮮で濃厚な風味が楽しめます。
②ファットリアビオ 北海道 ブッラータ
原産国:日本
原材料:生乳(北海道産100%)、クリーム、食塩 / 塩化カルシウム
イタリアチーズ職人の技術と北海道の高品質な生乳の融合で実現した本格的北海道イタリアンチーズです。
生クリームをモッツァレッラで包んだブッラータは、鮮度が重要で賞味期限がとても短いため、日本では食べるのが困難とされてきました。そんなブッラータをファットリアビオ北海道ではひとつひとつハンドメイドで丁寧に作り、つくりたてのチーズを提供しています。
・ブッラータ
“ブッラータ”とは「バターの様な」という意味を持つ、南イタリア プーリア州原産のフレッシュチーズの名前です。
ブッラータはモッツァレラ生地で出来た袋の中に、“ストラッチャテッラ”と呼ばれるモッツァレラを細かく裂いて生クリームと合わせたものがたっぷり入っています。
・ブッラータの歴史
世界で最初にブッラータが登場したのは1920年頃。ブーツの形に例えられるイタリア半島のかかと部分、プーリア州のアンドレアという町に住むビアンキーニ家によって生みだされました。
もともとモッツァレラを作っていたビアンキーニ一家。製造時に余ったモッツァレラの生地がもったいないので、それを細かく裂いて生クリームと合わせ、袋状にしたモッツァレラに詰めたのが始まりです。
当時は冷蔵技術も進んでいなかったため、消費されるのは冷蔵保存せずに食べきってしまえる地元でのみでした。「製造後48時間以内に食べるべし!」と言われるほど賞味期限が短いため、その後30年ほどは現地でしか食べられませんでした。
モッツァレラの有効活用という、生産者にとってもメリットがあるおかげで徐々に生産地域が広がり、現在ではイタリア以外の国々でも作られるようにもなりました。また、冷蔵技術の進歩により、イタリアから他国へ輸出される量も右肩上がりとなっています。
・おすすめの食べ方
常温に戻し乳脂肪をゆるめ、風味を開かせます。そしてブッラータが室温に戻ったら、まずはそのままをシンプルに塩・胡椒・オリーブオイルをかけます。それからトマトやフルーツと合わせたり、パスタやピザにのせたりするのもおすすめです。
・作り手のご紹介
ファットリアビオ
チーズ製造における長い歴史と高い技術を持つ南イタリアの農場『ファットリアビオ』のチーズマイスター ジョバンニ・ グラツィアーノさんが北海道へ移住し、2013年9月、北海道札幌市にFattoria Bio Hokkaidoが誕生しました。
現在ジョバンニさんはFattoria Bio Hokkaidoのチーズマスターに就任し、彼の手によって作り出されたチーズは、イタリア政府から認定され、日本国内だけでなく世界中から高い評価を受けています。
③共働学舎新得農場 ラクレット
原材料:生乳、食塩
原産国:日本
北海道の雄大な自然の中で丁寧に育てられた牛達の美味しいミルクから作られるラクレットです。
とろけるほど、風味が豊かになるチーズ「ラクレ」はフランス語で「削る」の意味。「ラクレット」とは元々郷土料理の名前で、チーズを半分に切り、断面を溶かしながら削って、パンやジャガイモにのせて食べる、アルプス地方の山小屋で食べ続けられた伝統料理。
外皮に独特の香りがあり、中はマイルド。
加熱することで香り高い風味が生まれます。フランスチーズ業界の第一人者、ジャン・ユベール氏が新得農場を訪れ「この気候・風土や山の放牧スタイルに最もふさわしい」と作るのをすすめたチーズです。
・ラクレットの作り方
①ミルクを温めて乳酸菌、レンネット(凝乳酵素)を加える。
②カゼイン(主な乳たんぱく質)が凝固。その凝固したもの(凝乳)からホエイ(乳清)を 除去する。
③残ったものをさらに粉砕・攪拌・加熱して、水分を取り除き型に詰め表皮をエモルタージュ(塩水に浸した布で表皮を拭く事)し熟成させる。
・おすすめの食べ方
30分ほど前に切り分け、室温に戻していただけますと香りも風味もより一層引き立ちます。
断面を炙って溶かしジャガイモや野菜にかける、弱火で熱したテフロンのフライパンで溶かしていただいたり、スライスしてパンに乗せてラクレットトーストにするのもおすすめです。
加熱することで漂う芳しい香りがたまりません。 焼かずにそのまま食べてもお手軽なおつまみとしてお召し上がりいただけます。
他シチューに入れたり、お餅に乗せて焼いたり、バケッドに詰めてオープンで焼くパングラタンもおすすめです。
・作り手のご紹介
共働学舎新得農場
「自然と一体になっている方が、高い質を作り出せる」
共同学舎新得農場は、かたくなに殺菌や無菌をめざすよりも、微生物によって微生物をコントロールすることの方が自然だと考えています。命あるものが必要とする最も基本的なことを尊重しながら、機械を主役とするものづくりよりも、微生物をじゃましない、機械に頼らないものづくりをしています。
産業革命以前の古いにしえの教えや伝えを現代科学の目であらためて探求しながら、すべての生き物を共振させる「自然の摂理のままの酪農」に取り組んでいる作り手さんです。
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・まとめ
DEAN&DELUCA でおすすめするチーズですがもう一度確認しますと
①ロディジャーノ 30ヶ月熟成
②ファットリアビオ 北海道 ブッラータ
③共働学舎新得農場 ラクレット
となります。
今回、おすすめするしているチーズでブッラータ以外は熟成作業から始まり、商品が店頭にならんでいる間もずっと熟成がすすんでいる状態のものです。食べて残って冷蔵庫に保管している間も熟成がすすんでいます。食べる時々にチーズの風味が違い味わってていただくことができとても楽しい時間となります。お酒が好きな人であればぜひワインと共に食べていただきたいです。
紹介したチーズ以外にもおいしいチーズはたくさんあります。またいろんなタイプのチーズがあり知れば知るほど奥が深いです。
(個人的なお話ですが子供の頃はプロセスチーズだけがチーズだと思っていました。正直、チーズってあまり美味好きじゃないと感じていました。ですがナチュラルチーズを食べたときあまりの美味しさにに感動を受けとてもチーズが好きになりました。)
ぜひいろんなチーズを試しお気に入りのチーズを見つけてみてはいかがでしょうか。
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
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